再び、あなたの選ぶ短編ベスト3
2002年3月にラファティが逝去し、SFマガジン8月号の追悼特集で催された作家・翻訳家・評論家による「短編ベスト3」。拙サイトでも勝手に連動企画として、「あなたの選ぶ短編ベスト3」を企画しました。あれから10年、今年2012年はラファティ再発見の年とも言える盛り上がりをみせており、9月に早川書房から短篇集「昔には帰れない」発売予定、本年から来年初頭にかけて国書刊行会から初期の傑作長篇「第四の館」、青心社から後期の集大成的長篇「Serpent’s Egg」の刊行が予告されています。
そこで、10年ぶりの企画復活です。題して「再び、あなたの選ぶ短編ベスト3」前回はメールで投票いただいたのですが、今回はtwitter、mixi、google+でも受付けます。 〆切は9月30日です。一人三篇まで、一篇につき一律一点で集計します。ちなみに前回の結果はこちら。
Twitterではハッシュタグ「#ラファティベスト3」を付けて呟くか、「@RappaTei」に呟いていただければ取得できると思います。コメントを付けていただければより嬉しいです。ちなみに前回のコメントはこちら。なお、複数のツイートにまたがってもOKです。また、DMでもOKですよ。mixiとgoogle+へコメントいただいてもOKです。前回同様に、直接メールで応募いただいてもOKです。みなさん、たくさんのご応募お待ちしてますよー。
という訳で、京フェス合宿企画「ラファティ部屋」で結果を発表しました。ご回答は主にツイッターでいただきましたが、直接メールいただいた方やmixi経由でご回答いただいたかたもおいでます。また、Google+で無理矢理回答いただいたかたも一名。企画のゲストや企画立案者の魚さん(@sakanaga)および私(@RappaTei)の投票を加えて55票のご回答をいただき、うち、募集期間やレギュレーションなどから、有効投票として52票を魚さんに集計していただきました。「集計はひねりなく加算して行いました。マイ・ベスト3といいつつ、1タイトルだけ投票した方、よく数えたら4タイトル投票している方などがいますが、等しく一票としてひねりなく加算しています」とのことです。魚さん、有難うございました。さて、結果は以下の通りです。
1位(11票)
「町かどの穴」 The Hole on the Corner
2位(10票)
「その町の名は?」 What's the Name of That Town?
3位(7票)
「日の当たるジニー」 Ginny Wrapped in the Sun
4位(6票)
「草の日々、藁の日々」 Days of Grass, Days of Straw
「ブリキ缶に乗って」 Ride a Tin Can
6位(5票)
「スロー・チューズデー・ナイト」 Slow Tuesday Night
「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」 Thus We Frustrate Charlemagne
8位(4票)
「カミロイ人の初等教育」 Primary Education of the Camiroi
「七日間の恐怖」 Seven-Day Terror
「他人の目」 Through Other Eye
「秘密の鰐について」 About a Secret Crocodile
「寿限無、寿限無」 Been a Long Long Time
「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」 Camels and Dromedaries, Clem
「つぎの岩につづく」 Continued on Next Rock
「ファニーフィンガーズ」 Funnyfingers
16位(3票)
「九百人のお祖母さん」 Nine Hundred Grandmothers
「巨馬の国」 Land of the Great Horses
「山上の蛙」 Frog on the Mountain
「一期一宴」 One at a Time
「みにくい海」 The Ugly Sea
「昔には帰れない」 You Can't Go Back
22位(2票)
「時の六本指」 The Six Fingers of Time
「せまい谷」 Narrow Valley
「カミロイ人の行政組織と慣習」 Polity and Custom of the Camiroi
「うちの町内」 In Our Block
「とどろき平」 Boomer Flats
「また、石灰岩の島々も」Nor Limestone Islands
「世界の蝶番はうめく」 Groaning Hinges of the World
「意志と壁紙としての世界」 The World as Will and Wallpaper
「ダマスカスの川」 Rivers of Damascus
「公明にして正大」 Square and Above Board
「豊穣世界」 World Abounding
「太古の殻(から)にくるまれて」 Incased in Ancient Rind
「彼岸の影」 Configration Of the Northshore
「空(スカイ)」 Sky
「深色ガラスの物語 ――非公式ステンドグラス窓の歴史」 In Deepest Glass: An Informal History of Stained Glass Window
37位(1票)
「スナッフルズ」 Snuffles
「ブタっ腹のかあちゃん」 Hog-Belly Honey
「どろぼう熊の惑星」 Thieving Bear Planet
「泉が干上がったとき」 Oh Whatta You Do When the Well Runs Dry?
「レインバード」 Rainbird
「テキサス州ソドムとゴモラ」 Sodom and Gomorrah, Texas
「断崖が笑った」 Cliffs That Laughed
「子供たちの午後」 Among the Hairly Earthmen
「この世で一番忌わしい世界」 The Weirdest World
「忘れた偽足」 Old Foot Forgot
「田園の女王」 Interurban Queen
「素顔のユリーマ」 Eurema's Dam
「何台の馬車が?」 The Wagons
「だれかがくれた翼の贈りもの」Bequest of Wings
「片目のマネシツグミ」 One-eyed Mocking-bird
「ケイシィ・マシン」 The Casey Machine
「マルタ」 Holy Woman
次は「ラファティ部屋」企画ゲストの投票です。牧眞司さんと井上央さんからはメールにてご回答いただきました。柳下毅一郎さん、魚さん、私はいずれもTwitterでのツイートです。以下、コメントは敬称略で。
牧眞司
基本的に投票のようなことは遠慮しているのですが、こんかいは、京フェス合宿企画のネタということなので参加いたします。
ラファティ短篇のマイ・フェイヴァリットは、SFMの追悼企画(2002年8月号)で書いたとおり「七日間の恐怖」「寿限無、寿限無」「みにくい海」なのですが、こんなベスト3はいくらでも、どんどんつくれるのであって(つまり任意に3篇を抽出すればいい)、ここにあげたのは、前回投票以降に翻訳されたなかからパッと思いついた3篇です。
「ファニーフィンガーズ」は、ラファティが得意とするアンファン・テリブルものですが、結末の余韻がじつにいい。主人公のオーリャド・ファニーフィンガーズは、ラファティ小説のヒロインのなかで、ぼくがもっとも好きなひとり。
「深色ガラスの物語」は、人類史のいつの時点にもステンドグラスがあって、そこにあらわれる徴(しるし)が何かを告げている。「陽の下に新しきものなし」という確信は、ラファティの世界観の基底をなすものだけど、それがくっきりと表明された作品。
「何台の馬車が?」はラファティのデビュー作。ぼくがSFM編集部にかけあって、翻訳させてもらいました。
井上央
しょっぱな3つしか選べないことが回答を不可能にすると思いました。その思いは変わりませんが、ほかの方々の回答を覗いていてラファティファンの幅、一人一人の個性を改めて感じました。ベスト3に入れてもいいものがこんなにたくさんあることの一つの現われでもありますが、その「幅」の中の一人として、自分のくせを言いふらしたくもなりました。ある一つのベスト3にたどり着く“くせ”の遍歴、節目節目で心に残った作品をまずあげさせてもらうことにします。
最初の決定的なメリル年刊傑作選「恐怖の七日間」との出会いは浪人中でした。(実は、中学生の時に始めたSFマガジン購読を途切らせていたためSFM初のラファティ特集3作も、ヒューゴー・ネビュラ賞特集の2作もやり過ごしていました。その後すぐバックナンバーに跳びついて読み終えたとき、私の中でラファティは完全に特別なしるしがついた存在に変わっていました。5作中では「完全無欠な貴橄欖石」が一番のお気に入りだったです。当時翻訳されていた作品は他にほぼなかったので、原書あさりが始まりました。ちょうど梅田旭屋に行くとラックにDawのペーパーバックStrange Doingsが並べてある時期でした。この収録作中個人ベストはヒューゴー・ネビュラ特集2作を除くと「豊穣世界」と「ブリキ缶に乗って」でした(後者は私がはじめて取り組んだ翻訳として神大SF研の「レベル烏賊」に入れてもらったくらいです)。話を短篇に限って続けると、まもなく出版された“Does Anyone Else Have Something Further to Add?”は洋書店に船便取り寄せで入手。収録作個人ベストは「とどろき平」、それからMan Underneath, 「秘密の鰐について」、「究極の被造物」と続く。『子供たちの午後』収録作選択にはこの本からけっこう選びました。しかし版権の関係で1970年以降の作品は取れず、上記最後の一作以外は涙を呑んで諦めました。『子供たちの午後』収録作中の個人ベストはスケールの大きな表題作だったです。1980年代アメリカ滞在中古本屋巡りで、ラファティ作品全入手に取り組みました。やがてChris DrummやCorroboree Pressの活躍が始まる。当時ラファティ作の新出版はマイナープレスのものも含め、Chris Drummのカタログに目を通せば、ほぼ網羅できました。こうして何年も読みつづけた作品すべてから、一番訳したいと感じたものを集めて作ったのが『翼の贈りもの』でした。もし既訳でなかったらきっと収録しただろうものに「小石はどこから」、「何台の馬車が?」を思いつきます。他にも収録の可能性を考えたけれど落としたものにLove Affair with Ten Thousand Springs(この本にしては異質)、Bird Master(訳が大変そうだった。この作品の主人公“鳥使い”は長篇『蛇の卵』(仮題)に友情出演してます)。他にはThe All-at-Once Man、Mr. Hamadryad, Bubbles When They Burst, In the Turpentine Tree など(ある程度他の収録作とテーマが重複ぎみ)。また傑作Episodes of the Argoがありましたが、これは長すぎたし、長篇More than Melchesedech に取り込まれてもいます。
さて今敢えて “ベスト3”を選ぶとして、どの3つにするか?
まず記念碑的なファーストコンタクト「恐怖の七日間」、あとは定義的に個人ベストのリストである『翼の贈りもの』収録作から、ラファティの世界への視座が一番ストレートに、一つの短篇の中にまとめられている趣のある「ケイシィ・マシン」と「深色ガラスの物語」の2作とすることに決めました。
柳下毅一郎 (@kiichiro)
#ラファティベスト3 とかどうでもいいとも言える。どれ読んだって傑作なんだから。というわけで『町かどの穴』、『つぎの岩につづく』、『スロー・チューズデー・ナイト』、『日の当たるジニー』あれ四作だ。ところで大阪府の初等教育にカミロイ式の慎重な絞首が導入されるのはいつ?
魚 (@sakanaga)
ラファティはいくらでも選べるので、あえて偏らせてみてもいいよね。ということで『つぎの岩につづく』から「ブリキ缶に乗って」、「太古の殻にくるまれて」、「断崖が笑った」を。
らっぱ亭 (@RappaTei)
ユカイなラファティ「うちの町内」、ワケワカラファティ「草の日々、藁の日々」、しみじみラファティ「昔には帰れない」。コワイラファティ、ブキミなラファティ、哀しいラファティ、ぶっとびラファティなどなど、まだまだ選べそうだ。エロいラファティだって不可能じゃない。アレが翻訳されたなら....w (←だいぶ誇大表現)
また、今回は松崎有理さんのメールによる遠隔乱入(笑)がありました。面白いので、私にいただいたメールを投票の経緯を含めてご紹介します。
1、長いまえおき
はじめまして、かけだし作家の松崎有理と申します。とはいえあんまりはじめて、という気がしません。そういつぞやはtweetありがとうございました。それと苗字がおなじであるとか、むかし研究やってたころ放射線科と仕事したなあとかいう理由でかってに親近感をいだいております。それからなによりハンドルネーム(でいいのかな)がすてきです。みるたびセンスあるよなあ、とほれぼれする。
さて。
そもそもここへの投票にはちょっと事情がありまして。10/6は、東京ではこんなイベントをやっております。わたしはSF作家クラブ広報担当として終日参加します:SFブックミュージアム@ジュンク堂池袋本店
獏先生と山田正紀先生のテープカット、瀬名会長のトークイベントと超豪華な内容。もちろん作家クラブ会員の本もならびます。
しかし先日:
「10/6のジュンクですけど。きてくださいね。だって創元の本もいっぱいおいてもらえるんですよ」
「ん。この日京フェス参加するからだめだよ。だって作家クラブのイベントなんかより京フェスのほうがよっぽどだいじだから」
「え。そんな。せめていしがめさんは」
「いしがめも京都だよ。あたりまえでしょ」
「じゃあ。創元編集部SF部門はだれもこない、と」
「そういうこと」(*註)
のようなつれない会話が某編集者とかわされたのです。
*註:そうとう脚色されております。
*註の註:某編集者から上の内容について反論があっても無視してください。
*註の註の註:某編集者からの予想される反論=「いやその。京フェスと作家クラブを天秤にかけてるわけじゃないんだよ。じぶんが京都にいくのはそれがもう業務みたいになってるからだし、しかもじぶんがいかないとこのイベントはじまらないし」
*註の註の註の註:いいわけくさー。ほんとはいきたいだけなんでしょ純粋に。
あまりにかなしかったので。
京フェスに遠隔参加、というか遠隔乱入する方法を模索していました。で。プログラムをみていたら、この「ラファティ部屋」短編ベスト3発表をみつけたわけですよ。
ラファティ・ファンサイト「とりあえず、ラファティ」で募集された「マイ・ベスト短編アンケート」の集計結果をさかなに、ラファティ話をしませんか
このメールもおもいきり肴にしていただければありがたいです。といいますか、そうしていただかないことには溜飲をさげられない。おねがいします。それでは以下、投票いたします。
2、投票
「日の当たるジニー」と「時の六本指」は、まったく悩むことなくさいしょから確定でした。
なお「ジニー」はなぜか進化生物学の本に参考文献としてあげられていたのでよみました。これがわたしのラファティとのファーストコンタクト。いろいろすごい作品ですけど、いちばん気になってしかたないのは「ピーナツバターサンドイッチは腐らないのか」という点です。
さらになお。梶尾先生の「時尼に関する覚え書」もだいすきですが、ヒロインの名前がいっしょ、という以外にまったく共通点はありません。
「時の六本指」は多指奇形というガジェットと、結末のなんともものがなしいブラックさにひかれます。泥のなかからでてくる六本指。絵画的です。泥ってラファティの頻出モチーフでほとんどテーマですらあるんじゃないかと。
みっつめどうするか、は悩みに悩み、「アロイス」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「アダムには三人の兄弟がいた」「深色ガラスの物語」あたりで迷ってしばらくぐるぐるしたあげく、「レインバード」に決定しました。なんどよんでも、読後しばらくぼうぜんとしてからまたはじめにもどってよみたくなる作品。冒頭であげた二作もそうです。
と、かいたところで。でんぽーさん(=酉島伝法さん・第二回創元SF短編賞受賞者)もtwitterで似たような感想をつぶやいてることに気づきました。かんじることはみなおなじ。
ラファティだいすきだー。このひととエリック・マコーマックにはいかに修業してもどんなこすい手段をつかってもぜったいに勝てない自信があります。おそるべしケルトの語り部の血。そう、かれらには呼吸するがごとく物語をつむぎだす能力が標準装備されているとおもうのですよ。
レイフェル・アロイシャス・ラファティ。フルネームでついなんども繰り返してしまいます。わたしのなかでは、作家としての目標とはまったくちがう方向でさんぜんと輝いてる星、じゃないな、なんだろうへんてこでかわいいアイリッシュ系のおじさんです。じつは死んだというのはホラで、あと何百年かしたらどっかの崖からよっこらせ、と泥をかきわけてでてくるんだろうと信じてます。
そうだ。ラファティをかたるときはやはり横山えいじさんを抜きにしてはいけないでしょう。線と色づかいがすばらしいです。横山さんに拙著の表紙をかざっていただくのが夢、と公言しておけばいつかかなうにちがいない。
以上、御乱入有難うございました。「ラファティを参考文献にした進化生物学の本」ってのに吃驚して、もしやネタかとも訝しみつつお尋ねしたところ
いえいえ実在するのですよこれが:『進化論を愉しむ本』(別冊宝島編集部編)
そのほかにも『鼻行類』や『平行植物』が参考文献にあげられている、といえばどんな内容なのか予想がつくかと。
とのこと。いやあ、びっくり。早速入手して合宿でご紹介したのですが、ご興味ある方は是非。
メール投票いただいたかた、mixi投票いただいたかた、Twitterにてツイートいただいたかたのコメントは以下に。(タイトル表記のみ若干修正しています)
なお、ツイートはトウギャってますので、「ラファティベスト3」もどうぞ。さらに、コメントに対するレスポンスなども含めて当該期間のラファティに関するツイートをまとめた「ラファティ関連のまとめ3」もご覧下さい。
【Twitterでの投票】
青の零号 (@BitingAngle)
「秘密の鰐について」「七日間の恐怖」「せまい谷」
3つに絞るのは難しいけど、今回はフリーク超人vs秘密結社の『秘密の鰐について』、この作家にハマるきっかけになった『七日間の恐怖』そしてラファティらしさ満載の『せまい谷』とします。
立川三四楼(SF)(@SF346)
「カミロイ人の初等教育」「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」「スロー・チューズデー・ナイト」
単純に笑いの量で選びました。
舞狂小鬼 (@okiraku_k)
「カミロイ人の初等教育」「他人の目」「町かどの穴」
ラファティの短編は色々ありすぎて選ぶのが難しい。一番印象深い『九百人のお祖母さん』から「カミロイ人の初等教育」「他人の目」「町かどの穴」あたりでしょうか。どれもスタージョンとまた違った意味で、「なんでこんなこと思いつくか!」と衝撃を受けました。
ロストハウス (@losthouse2551)
「草の日々、藁の日々」「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」「町かどの穴」
正直なところ、読んだのにどんな話だったか忘れている短編もある中で、最も強烈に記憶と印象が残っている三編がこれなのです。
百合妄想電波発信塔 (@garbagememo)
「子供たちの午後」「テキサス州ソドムとゴモラ」「巨馬の国」
「子供たちの午後」ラファティのある種の作品は登場人物が酷い目に会うのですが、なんでこんなに残酷なんかな−、と思っていたときに出会った。なるほど、ラファティのほら話スケールだと人類なんて小さい小さいって事か!と。私のラファティ開眼の作品。
「テキサス州ソドムとゴモラ」我々が知らないだけで、現実にとてつもない事が起きているかもしれない、世界は私たちが知っているものとは全然違うかもしれない、というスリリングな感動!
「巨馬の国」我々人類より「とてつもなく大きな存在」は、しかし私たちに関心が無いワケじゃないかもしれない。とすれば私たちはいずれはその「とてつもない大きな存在」に至れるかもしれないじゃないか!という地球幼年期と同等のヴィジョン!・・・・ホントかこれ。
antronoscope (@Antronoscope)
「七日間の恐怖」「その町の名は?」「世界の蝶番はうめく」
Bugs Groove (@BugsGroove)
「日の当たるジニー」
エスペラント訳もあるという「日の当たるジニー」がいちばんだが、あとの2編が選べない。ラファティは「笑えるラヴクラフト」だと思っています。「理解を絶したもの」について書こうとしている。そして「古き者ども」。
愛清帝国の人 (@ICQ_aisinn)
「日の当たるジニー」「九百人のお祖母さん」「その町の名は?」
‥一つの短編集に偏っちゃったなぁ。
すける (@sukerut)
「ブリキ缶に乗って」「秘密の鰐について」「みにくい海」
「ブリキ缶に乗って」、「秘密の鰐について」、「みにくい海」かな、いま選ぶと。「みにくい海」と「巨馬の国」、どっち残すかって、その瞬間の気分次第。
inugamix (@inugamix)
「うちの町内」「ブリキ缶に乗って」「公明にして正大」
「うちの町内」はこの短さでこんなに唖然とさせられるもんなの!?と衝撃を受けた。「ブリキ缶に乗って」は押し寄せるおかしみとかなしみで苦しいほど。「公明にして正大」は民話としてラファティの名より長く生きそうな。ああベスト10ならもっと楽選べるのにな!
あらま草@東京都民 (@arama_gusa)
「寿限無、寿限無」「町かどの穴」「昔には帰れない」
あくまで今の気分でのベストなので、明日には変わってるかもw 「寿限無、寿限無」は不動ですが。
NC (@yk163Wonder)
「公明にして正大」「ブリキ缶に乗って」「他人の目」
すごくライトなファンです。
笛地静恵 Fueti Sizue (@mundburg)
「みにくい海」「山上の蛙」「昔には帰れない」
SFよりもファンタジーより。選んでいるというよりも、自分の嗜好を試されているという感覚。相手が大きすぎるので。題名は正確でないかも。ごめんなさい。
醤油屋 (@koikuthi)
「スロー・チューズデー・ナイト」「世界の蝶番はうめく」「泉が干上がったとき」
『スロー・チューズデー・ナイト』 ※単純に「速い」というだけで面白いし、いまのtwitterってまさにこんなんなってるなあという、スゲー当たっちゃったじゃん的驚き。
『世界の蝶番はうめく』 ※南洋というなじみのない題材がなんか好き。インドネシアらしいが個人的にはポリネシアのイメージで読んでいる。 三つある世界の蝶番という設定も豪快&神話的で素敵。
『泉が干上がったとき』 ※無意識の泉という概念がなんか好き。 「げぼぉっ!」って言うセリフも好き(小学生か)?いま『どろぼう熊の惑星』が手元にないのでちょっとテキトーです _ノ乙(、ン、)
Takezo Izumitani(柏市)(@bartleby66)
「とどろき平」「町かどの穴」「素顔のユリーマ」
本当ならまとめて読み直したいところでしたが、なんやかやで結局むかし読んだ記憶をたよりに選びました。ただ「素顔のユリーマ」はわりと最近読みました。
さあのうず (@boppggun2012)
「カミロイ人の行政組織と慣習」「日の当たるジニー」「みにくい海」
ちらほら再読して「カミロイ人の行政組織と慣習」「日の当たるジニー」「みにくい海」を選択?「カミロイ人」の2作は伝統的なSFフォーマットの中で読める宇宙人物、しかしぶっ飛んだところがしっかり入ってる。「日の当たるジニー」ラファティの描く恐ろしい子どもたちの系譜。「みにくい海」海はみにくい、なんて書き出しを他の誰が出来るだろうか。民話風な味もいい。
伊東麻紀 (@ItohMaki)
「寿限無、寿限無」「巨馬の国」「ブリキ缶に乗って」
どれを選ぶか悩んだので「神話性」をキーワードにした。1はスケールの大きさと馬鹿馬鹿しさの落差に笑いを誘われる。2はオチが素晴らしい。3はインディアンの神話のようだ。残酷で滑稽だけど哀切でもある。
Riyama_Teiji (@l7jwed)
「他人の目」「また、石灰岩の島々も」「彼岸の影」
「他人の目」もう何も言うことなしの認識論SFの最高峰。コグズワースってこれしか仕事してない?
「また、石灰岩の島々も」タイトル、文体どれをとってもラファティでありながらほのぼのとした気持ちのよい話。坂田靖子による漫画化を希望。
「彼岸の影」怖いラファティ。うまく表現できないがぶつかりおじさんの深淵を覗き込む傑作。怖かったラファティはこれ以外だと「ダマスカスの川」ですがあれはちょっと。楽屋裏から得体の知れない何かが出てくる感覚、かな。「彼岸の影」は海の描写も素晴らしい。
山岸真(P.N) (@ymgsm)
「町かどの穴」「田園の女王」「カミロイ人の初等教育」
「町かどの穴」は確定。今の気分で次は「田園の女王」。最後はとりあえず「カミロイ人の初等教育」。3つめは(時々は2つめも)「素顔のユリーマ」「その町の名は」「七日間の恐怖」「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」「今年の新人」「昔には帰れない」と入替あり。次点を並べれば並べるほど強まる、あたかも、「べっ、別に、ラファティ短篇入門に最適な『九百人のお祖母さん』収録作以外はよくわからなかったとかじゃないんだからねっ」と言い訳して墓穴掘ってる感。
Kiyoshi Takoi (@k_takoi)
「その町の名は?」「秘密の鰐について」「寿限無、寿限無」
遅ればせながら「その町の名は」「秘密の鰐について」「寿限無、寿限無」
jaaan (@jaaan093)
「七日間の恐怖」「一期一宴」「ブリキ缶に乗って」
ラファティについては「ベスト30」くらいでようやく心置きない選択ができようものですが、無理を承知で選ぶとすれば「七日間の恐怖」「一期一宴」「ブリキ缶に乗って」。ちなみにベスト30だとすれば、「七日間の恐怖」「一期一宴」「ブリキ缶に乗って」「みにくい海」「町かどの穴」「スロー・チューズデー・ナイト」「寿限無、寿限無」「断崖が笑った」「公明にして正大」「日の当たるジニー」「その町の名は?」「カミロイ人の初等教育」「カミロイ人の行政と慣習」「秘密の鰐について」「世界の蝶番はうめく」「アダムには三人の兄弟がいた」「豊穣世界」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「他人の目」「テキサス州ソドムとゴモラ」「太古の殻にくるまれて」「うちの町内」「山上の蛙」「とどろき平」「この世で一番忌まわしい世界」「田園の女王」「処女の季節」「マタゴルダ奇譚」「プディブンディアの礼儀正しい人々」「草の日々、藁の日々」・・・あたりかなあ。ああ、傑作ばかりだ。ああ、まだ選び足りない。「九百人のお祖母さん」も「ブタっ腹のかあちゃん」も「夢」も「スナッフルズ」も「どろぼう熊の惑星」も「レインバード」も「素顔のユリーマ」も選んでいないとは!
渡邊利道 (@wtnbt)
「山上の蛙」「ダマスカスの川」「この世で一番忌まわしい世界」
きちんと読み返す余裕がなかったので、僕の記憶に残ったラファティ的な。研究所とエピクトのシリーズは凄く好きだったんだが、一番好きなのは長篇だしなー。
(注 @boppggun2012さんからの質問に対して)『イースターワインに到着』ですね。再刊してくれないですかねえ。
sezmar (@sezmar)
「九百人のお祖母さん」「つぎの岩につづく」「豊穣世界」
T. Hashimoto (@biotit)
「レインバード」「町かどの穴」「カミロイ人の初等教育」
ユーモアが存分に味わえる3本を選んだ。展開のくり返しや、スケールのでかいホラ話っぽさがラファティ翁の語る《おはなし》入門に最適。「スロー・チューズデー・ナイト」と「九百人のお祖母さん」と「草の日々、藁の日々」も強力な候補でとても悩んだ。一気に読むと、早熟な子供、分身、熊、旧約聖書、発明などへのオブセッションが立ち昇ってきてクラクラする。
伊藤螺子 (@thunderheadhour)
「町かどの穴」「寿限無、寿限無」「どろぼう熊の惑星」
二冊だけ、それも随分前に読んだきりなのだけど、ゲラゲラ笑いつつ何かとんでもないものに触れてしまったと思ったことは未だに覚えている。久しぶりに読みたくなってきましたよ。
(注 @RappaTeiからのリプライに対して) ニワカにすら至らぬうろ覚えぶりでしたが思わず回答してしまいました。初めて読んだ時、異次元で書かれた小説のように感じまして、そのインパクトはまだ脳内にしっかり残っています。「どろぼう熊」は怖かったですね……あの可愛げな表紙がしばらくひたすら不気味に見えましたw。
平澤 陽 (@hira_you)
「その町の名は?」「草の日々、藁の日々」「ファニーフィンガーズ」
スマートラファティ「その町の名は?」 燃えラファティ「草の日々、藁の日々」 萌えラファティ「ファニーフィンガーズ」
ばるばら (@JunCopan)
「意志と壁紙としての世界」「草の日々、藁の日々」「ダマスカスの川」
『どろぼう熊の惑星』にて、この3作を連続で読んだ時の高揚感が忘れられない。
酉島伝法 (@dempow)
「せまい谷」「片目のマネシツグミ」「マルタ」
ざっと読み返してしばしぼうっとし、また読み返したくなってきたものを。「世界の蝶番はうめく」も入れたかったな。明日になれば、また違うベストになりそう。
02 (@tako02)
「とどろき平」「豊穣世界」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」
ウィリー・マッギリーがわたしのアイドルです
ゆーすけ (@clementia1960)
「スナッフルズ」「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」「意志と壁紙としての世界」
初心者らしくスタンダードな短編集から一つずつ。記憶に残ったものを素直に。最後のやつは、ラファティの短編の中で一番抒情を感じるラストだったので。
ふな (@funa1g)
「スロー・チューズデー・ナイト」「巨馬の国」「太古の殻にくるまれて」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」
読んでないのがばれるラインナップですが、「スロー・チューズデー・ナイト」、「巨馬の国」、「太古の殻にくるまれて」で。「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」も迷ったけど、とりあえずこんな感じで。「せまい谷」もよかったし、「片目のマネシツグミ」、「他人の目」もよかったな。とかやってると際限がない。
(注 @RappaTeiからのリプライに対して)『タイムトラベラー』で読みましたが、多彩な収録作の中でもいい感じに異彩を放っていてよかった記憶があります。一番好きなのは「スロー・チューズデー・ナイト」なんですが、そのあとが難しいんですよね。
はやし て (@thysh)
「草の日々、藁の日々」「ファニーフィンガーズ」「一期一宴」
「うちの町内」「草の日々、藁の日々」「カミロイ人の初等教育」「その町の名は?」「ファニーフィンガーズ」「アダムには三人の兄弟がいた」「一期一宴」から絞る方向で検討中。
いつまで悩んでも終わらないので、論理の魅力「草の日々、藁の日々」、キャラクターの魅力「ファニーフィンガーズ」、語りの魅力「一期一宴」で3作としよう。まさか、カミロイ人が入らないとは。
まっき (@LJ_MAKKI_)
「時の六本指」「日の当たるジニー」「その町の名は?」
ラファティベスト、『九百人のお祖母さん』しか読んでませんが、「時の六本指」「日の当たるジニー」「その町の名は?」で。
旅烏(市民、屍者の帝国は義務です) (@banraidou)
「その町の名は?」「また、石灰岩の島々も」「空(スカイ)」
長編も含めると「地球礁」がいっちゃん好き。
サマヨッタ (@samayotta)
「日の当たるジニー」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「ブタっ腹のかあちゃん」
ラファティベスト3と言われても、『九百人のお祖母さん』しか読めていない。その中なら『日の当たるジニー』、『我らシャルルマーニュをかく悩ませり』、『ブタっ腹のかあちゃん』かなぁ。
Akira OKAWADA (@orionaveugle)
たまには参加してみる。ラファティなので。『トマス・モアの大冒険』、『宇宙舟歌』、『地球礁』。 『地球礁』を買ったのは、実は『Changeling:The Dreaming』の資料としてだったw ベストは『トマス・モア〜』かな。
厘時 (@rinjiy2j)
「一期一宴」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「秘密の鰐について」
再読している時間がなかったので、昔の記憶で選びました。
箱[いぬ いぬ] (@deadpop)
「その町の名は?」「空(スカイ)」「町かどの穴」
読み返してからと思ったんですけど、引っ越してからもう全然本が出せる片付き具合に達しないのであきらめました。
「その町の名は?」あまりにも自分好みな、ギャグの裏に透ける陰惨の構図。「空(スカイ)」流行り歌から一本書いちゃう軽やかさ、ほかの難解な作品だって元ネタがわからないだけできっとこんな風にサラっと書いて……「町かどの穴」特上天丼ていうか、もう、いいですこれで。
えんじ (@enzienzi)
「山上の蛙」「カミロイ人の初等教育」「だれかがくれた翼の贈りもの」
ごめんなさい。殆ど読めてません。読んだ中で。
あも (@amachida)
「その町の名は?」「他人の目」「九百人のお祖母さん」
読んで覚えてるので。
ひじかた (@hizie_f)
「つぎの岩につづく」「彼岸の影」「日の当たるジニー」
「つぎの岩につづく」私の中で史上最強最高の「ファム・ファタル」はマグダリン。奇想が上に乗ってるけど基本は神話だと思う。「彼岸の影」最後の一言に尽きる。「日の当たるジニー」置いて行かれる悲しみみたいなのに襲われる。…ああ「とどろき平」が入れられなかった…!
Takuya MAEKAWA (@viewboo)
「町かどの穴」
ずっと以前にも同じ内容のツイートをした覚えがありますが、読み返す度にシンプソンズのハロウィンスペシャルの一編に脳内変換しちゃう、『町かどの穴』に一票入れされて頂きます。
鳥原継接 (@t_tsugihagi)
「時の六本指」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「その町の名は?」
『九百人のお祖母さん』しか読んでないんだけどね…。「時の六本指」不思議と涙が出る。「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」エピクトが萌える。「その町の名は?」万能記録遠隔歪曲機がもういじらしくてたまらん…。
案外迷ってるんですよ。一冊の短編集でも。
万能記録遠隔歪曲機はぼくのなかで、ゆるゆりのあかりちゃんとダブってましてね。そうか、君は忘れられて、微笑むんだね…ああ…!ああ…!ってなる。
さいの(才野真琴) (@sainofmakoto)
「町かどの穴」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「つぎの岩につづく」
色々と悩んだのですけれども好みでしか選びようがない感じでした。
もくよう (@metathursday)
「町かどの穴」
しまった。後でじっくり選ぼうと思ってたラファティ短編が10月1日では遅すぎるに!『町かどの穴』は初ラファティだったんで一番なんだけど後が選べなかったんだよおおおお。
【メールでの投票】
伴名練
「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」「ファニーフィンガーズ」「忘れた偽足」
「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」
主人公の身に起こる「現象」はある種見慣れたものですが、その原因が明かされてからの、畳み掛けるような怒涛の展開が素敵です。論理的には正しいけれど全てがおかしい、という……。余りに好きなので、拙作「美亜羽へ贈る拳銃」のクライマックスの文章中に、「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」のクライマックスの文章をパロった箇所があります。誰も気づいてくれませんでしたが。
「ファニーフィンガーズ」
お馴染みのラファティ流アンファンテリブルやラファティ式新人類ものの延長として読みはじめたのに、思わぬ結末。いつもの奇想に身を任せていたら不意討ちで心を動かされる感覚が心地よいです。これや「田園の女王」が『昔には帰れない』に入らないらしいので、ラファティ短編集はもう一冊出さなきゃいけないですね。
「忘れた偽足」
「ケイシィ・マシン」あたりまでいくと完全に踏み込み過ぎだと思いますが、ラファティという人間の信仰、あるいは思想が、小説として一番スマートに示された作品だと感じます。日本でのラファティ観・ラファティへのイメージは『九百人のお祖母さん』に負う部分が非常に大きいと思いますが、もし一冊目に訳された本に「忘れた偽足」「昔には帰れない」「だれかがくれた翼の贈りもの」辺りが収録されていたら、今とは全く違うラファティ観が形成されていたのでは、と感じます。
ベスト3には入りませんでしたが、他に「マクゴニガルムシ」、「千客万来」、「小石はどこから」、「素顔のユリーマ」、「最後の天文学者」辺りがお気に入りです。
横山
「草の日々、藁の日々」「その町の名は?」「スロー・チューズデー・ナイト」
・草の日々、藁の日々
何度読んでもわからないですが、祝祭空間として理屈ではない高みを感じます。
こんな場に遭遇するのが夢です。
・その町の名は?
シンプルなストーリーですが、研究所シリーズのグダグダ感が好きです。
・スロー・チューズデー・ナイト
やはりこの一作。疾走感は何者にも変え難く。この10年の現実世界はさらにこの作品の世界に近づいていると思います。
【その他SNSなどでの投票】
いしがめ
「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「他人の目」「世界の蝶番はうめく」
読み返してないので記憶頼みになっちやいますけどいいのかなあ。
百寅
「1873年のテレビドラマ」「断崖が笑った」「マクゴニガルムシ(McGonigal's Worm)」
実家に帰っててすっかり忘れてました。「1873年のテレビドラマ」「断崖が笑った」「マクゴニガルムシ」です。美女縛りで。次点は「アダム」。
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